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美容師のカウンセリングは何を聞く?クチコミ296件を数えて分かったこと

「カウンセリングで、何を聞けばいいのか分からない」
「世間話で終わってしまう」
「そもそも、話すのが得意じゃない」

美容師なら、一度は思ったことがあると思います。僕もそうでした。今でも、口数が多いほうではありません。

それでも、次回予約はほぼ100%で決まっています。クチコミも296件たまりました。

結論から書きます。大事なのは「何を聞くか」ではなく、「その質問に意味があるか」です。

この記事に書いてあること

・クチコミ296件を数えて分かった、お客様が実際に見ているもの
・意味のない質問と、意味のある質問の違い
・カウンセリングで聞くこと(僕が実際に聞いている5つと、その順番)
・職業と予定の、嫌がられない聞き方
・お客様の不安を、施術中にゼロへ近づける方法
・話すのが苦手でも成立する理由

表参道美容師 天ヶ瀬哲平

天ヶ瀬 哲平/表参道美容師

サロン「NEHAN」所属。年間1,000人以上を担当。次回予約率はほぼ100%、いただいたクチコミは296件。この記事は、その296件を数え直したところから書いています。

この記事の目次

  1. クチコミ296件を数えたら、技術の言葉が出てこなかった
  2. 「何を聞くか」より、「意味があるか」
  3. カウンセリングは、来店する前から始まっている
  4. 言葉は、思っているより通じていない|「3センチ」の話
  5. ズレる方向を、先に決めておく
  6. 職業は、提案に変換できるときだけ聞く
  7. 「この後のご予定は?」の、2つの聞き方
  8. 不安の正体は、3つしかない
  9. シャンプー中は、あえて聞きません
  10. 仕上げ前が、次の話をする場所
  11. 100点でも、「お直し」の一言を言う
  12. 実際の仕上がり|全部、カウンセリングで決めています
  13. カウンセリングが苦手でも、成立します
  14. まとめ|聞く順番と、聞いていること
  15. よくある質問
  16. もっと詳しく知りたい方へ

クチコミ296件を数えたら、技術の言葉が出てこなかった

僕のところには、お客様が書いてくださったクチコミが296件たまっています。ある日、その全部を機械で数えてみました。どんな言葉が、何回出てくるのか。

クチコミ296件で多かった言葉|丁寧68件・安心47件・ダメージ5件
母集団=自分に届いたクチコミ296件(2026年8月に集計)

見てほしいのは、いちばん下です。「ダメージ」は5件しかありません。

僕は美容師です。カットもカラーも10年やってきました。技術を売っている仕事です。それなのに、お客様が書いてくれた言葉の中に、技術の言葉がほとんど出てこない。

代わりに並んでいるのは、丁寧・毎回・安心・相談・任せられる。全部、接客の言葉でした。

正直、最初に見たときは少しショックでした。でも何度も読み返しているうちに、こう思うようになりました。

お客様が覚えているのは、仕上がりそのものより「どう扱われたか」なんじゃないか。

技術がいらない、という話ではありません。技術の下に土台があって、その土台がカウンセリングだった、という話です。

「何を聞くか」より、「意味があるか」

XやThreadsを見ていると、こういう投稿をよく見ます。

「なんで美容師さんって、職業を聞いてくるんだろう」
「この後の予定を聞かれるのが、正直しんどい」

これ、けっこう本音だと思います。だから僕は、はっきりこう考えています。

日常会話として聞いているだけなら、絶対に聞かないほうがいい。

間を持たせるために職業を聞く。話題がないから予定を聞く。それは、お客様の時間を使って自分の間を埋めているだけです。

でも、同じ質問が、真逆になることがあります。

意味のない質問と意味のある質問の違い
質問そのものは同じ。分かれ目は、その答えを提案に変換できるかどうか

実際にあった話

あるとき、芸能活動をされている方——アイドルをやっている方が来店されました。僕が聞いたのは、これです。

「グループの中で、あなたの立ち位置はどこですか」

上手か下手か、フォーメーションで見られる側が変わります。そのうえで、こう答えてくださいました。

「よくお客様から見られるのは、こちら側です」

そこで、こう提案しました。

「こちら側から見られることが多いなら、分け目をこっちから分けたほうが、目が大きく見えます。
ファンの方から見てもらえる回数も多い側なので、そのほうが可愛く見えると思います」

返ってきた言葉が、これでした。

「そんなことを言われたのは、あなたが初めてです」

そこから信用と信頼につながって、今も長く任せていただいています。

「お仕事は何ですか」と聞いただけなら、ただの世間話です。でも、その答えを髪型の提案に変換できるなら、それは仕事の質問になります。質問そのものは同じです。意味があるかないかだけです。

カウンセリングは、来店する前から始まっている

NEHAN表参道の外観
表参道NEHAN。カウンセリングは、ここに来る前から始まっています

いきなり、いちばん大事なことを書きます。僕は、お客様がお店に来る前にカウンセリングをしています。

ご予約が入ったら、来店前にこういうことを共有してもらいます。

来店前に確認していること

・どんな髪型になりたいか(できれば写真で)
・今、何に悩んでいるか
・今日のメニューで、そもそもそれができるのか

なぜ当日ではなく、来る前なのか。理由は3つあります。

① お客様がいちばん怖いのは「当日、話が変わること」

席についてから「それは今日のメニューではできません」と言われるのが、いちばんつらい。予約する前に分かっていれば、メニューを変えるという選択もできます。先に潰しておけば、当日に落胆する場面そのものが消えます。

② カウンセリングの時間が短くなる

来る前に写真と悩みが共有されていれば、席についてからは確認と微調整だけです。同じ時間で、施術にかけられる時間が増えます。

③ 「もう始まっている」という感覚が生まれる

来店前にやりとりが1往復あるだけで、当日の空気が変わります。初対面の緊張が、そこでほとんど落ちます。

言葉は、思っているより通じていない|「3センチ」の話

ガラス張りの施術スペース
長さの確認は、必ず目で見て、指で押さえて行います

「肩につくくらいで」「軽くしたいです」「暗くなりすぎないように」

どれも、お客様は具体的に言っているつもりです。そして僕らも、分かったつもりで聞いています。でも、頭の中に浮かんでいる絵は、たいてい違います。

いちばん分かりやすいのが「センチ」です

「3センチ切ってください」

この3センチ、あなたが思っている3センチと、お客様が思っている3センチは、実際に違うことがあります。指で示してもらうと、明らかに5センチ以上あることもある。逆に「けっこう切りたい」と言いながら、示された幅が1センチのこともある。

だから僕は、数字で受け取りません。

「ここで切っても大丈夫ですか」
「これくらいの長さになりますが、大丈夫ですか」

実際に指で押さえて、目で見て確認します。これだけで「思ってたより短い」という事故が、ほぼ消えます。

写真がいちばん早い

いちばん手っ取り早いのは、やはり写真です。お客様が持ってきてくださるなら、それを一緒に見る。問題は、持ってきていない場合です。

そのときは、こちらから写真を出します。

「こういう感じはどうですか」
「これに近いですか」

「イメージありますか?」と聞いて終わりにしない。イメージがない人に「イメージは?」と聞いても、答えは出てきません。こちらが選択肢を出して、指をさしてもらう。それが視覚の共有です。

ズレる方向を、先に決めておく

ここが、この記事でいちばん伝えたいところかもしれません。

たとえば寒色で、暗く沈む可能性がある場合。僕はこう聞きます。

「多少暗くなっても大丈夫ですか。それとも、暗くなるのは絶対に嫌ですか」

「絶対に嫌です」と言われたら、クリア剤を混ぜて薄くする方向に振ります。そのほうが、結果的に喜ばれる確率が高いからです。

そして、もう一歩踏み込んで、こう聞きます。

「もしどちらかにズレるとしたら、多少暗くなるのと、多少明るくなるの、どちらがまだいいですか」

なぜ、これを聞くのか

正直に書きます。プロとして、100点満点のど真ん中を当てるのが理想です。でも、100発100中でできるわけは、絶対にありません。

80点、90点でお返しすることは、必ずあります。そのとき、どちらのズレならお客様が許せるのかを、先に知っているかどうか。

これが分かっていれば、外したときも「まだこっちでよかった」になります。分かっていなければ、外した瞬間に「思っていたのと違う」になります。

自分の限界を前提に設計しておく。これが、僕の言う土台です。

Before

事例1|オレンジに退色した状態から、透明感のあるブラウンへ(カラー矯正)。「暗くなるのは嫌」を先に聞いてから薬剤を組んでいます Before

After

事例1|オレンジに退色した状態から、透明感のあるブラウンへ(カラー矯正)。「暗くなるのは嫌」を先に聞いてから薬剤を組んでいます After

事例1|オレンジに退色した状態から、透明感のあるブラウンへ(カラー矯正)。「暗くなるのは嫌」を先に聞いてから薬剤を組んでいます

できない場合は、どうするか

「今の髪では、そのスタイルは無理だ」と分かることもあります。よくあるのは、この2つです。

よくある「今日はできない」

・そのカラーにはブリーチが必要だけど、今日のメニューに入っていない
・黒染めをしている方が明るくしたい(ブリーチなしでは、そこまで行かない)

このとき、「できません」で終わらせません。「なぜできないか」+「今日のメニューなら、ここまでならできる」をセットで説明します。そして、保険を張ります。

「正直、今の髪の状態だと、かなり難しいです。
ただ、しっかり頑張らせていただくので、ちゃんと可愛くはします。
ただ、黒染めが残っているので、根元だけ少し明るくなってしまう可能性はあります。
それでも明るくしますか?」

選ぶのは、あくまでお客様です。でも、候補と提案は、こちらがしっかり出します。「できません」だけで終わるのは、提案していないのと同じです。

職業は、提案に変換できるときだけ聞く

職業を聞くなら、聞き方があります。いきなり聞くと、やはり構えられます。なので僕は、先に理由を言います。

「僕は、髪型をデザインするというより、あなたの人生や、ヘアスタイルを通じた日常のところまでお手伝いしたいと思っています。
なので、差し支えなければ、お仕事を伺っても大丈夫でしょうか。もちろん、あまりお答えしたくない場合は、無理にお伺いしません。
ご職業や、普段の動作・仕草によって、ご提案できる髪型が変わることがあるので、全員のお客様にお伺いして、そのうえでご提案しています」

この聞き方で、嫌な顔をされたことはほとんどありません。ポイントは3つです。

嫌がられない聞き方の3点

① 先に「なぜ聞くか」を言う
② 「答えたくなければ結構です」と逃げ道を作る
③ 「全員に聞いています」と伝えて、特別扱いの居心地の悪さを消す

「普通の事務職なんで、関係ないです」は、間違い

そう言われることもあります。でも、関係ないことはありません。

職業 髪に起きること 提案が変わるところ
事務職 前傾姿勢でパソコンに向かう時間が長い 顔まわりのレイヤーは、結べない毛が落ちてきて作業の邪魔になる。前髪も少し長いだけで画面が見づらいので「少し短めにしておきますか」と提案できる
営業職 人と会う。第一印象が仕事に直結する あえて前髪を薄くして分け、額を少し見せる。それだけで印象が変わり、成約率が変わる可能性まである
結ぶ仕事 毎日まとめる(飲食・医療・保育など) 結べる長さを下回らないよう、必要な長さが変わる
規定のある職場 明るさに上限がある 色の設計そのものが変わる。トーンの上限を先に確認する

どの職業でも、提案は変わります。そこまで踏み込んで言えるかどうか。それが美容師としての差だと思っています。

Before

事例5|オレンジ系の残った状態から、深みのあるブラウンへ。職場の規定がある方は、上限を先に確認してから設計します Before

After

事例5|オレンジ系の残った状態から、深みのあるブラウンへ。職場の規定がある方は、上限を先に確認してから設計します After

事例5|オレンジ系の残った状態から、深みのあるブラウンへ。職場の規定がある方は、上限を先に確認してから設計します

「この後のご予定は?」の、2つの聞き方

これも、聞かれたくない質問の代表です。予定がない人は、言いづらい。そして「なんで毎回聞かれるんだろう」と思われます。

聞き方は2つあります。

① そもそも予定を聞かない

「今日は、巻いた仕上がりと、ストレートの仕上がり、どちらがいいですか」

これなら、予定を聞かずにスタイリングだけ決められます。お出かけ=巻く、が正解とはかぎりません。

② 意味を先に言ってから聞く

「この後のご予定に合わせて、スタイリングを変えられます。
デートなのか、お友達と飲み会なのか、ただ帰るだけでも、ご提案が変わるので、よかったら教えてください」

予定が分かると、ここまでできます。これは実際にやっていることです。

その後の予定 変えていること
デートで、対面に座るお店 前から見たときにどう見えるかを基準にスタイリングする
デートで、横に並ぶ席 分け目の側を計算して、「なるべくこちら側に座ってください」まで伝える
暗い雰囲気のお店 前髪を少し薄くして、表情が見えるようにしておく
ただ家に帰るだけ 仕上げてどうなるかを見せる。巻きたければ巻くし、巻き方も一緒に伝える

「なるべくこちら側に座ってください」は、笑われることもあります。でも、そこまで考えている人は、たぶんほとんどいません。

聞き方と伝え方次第で、「嫌な質問」というものは、ほとんどなくなります。

不安の正体は、3つしかない

「施術中、お客様が不安になっているサインは何ですか」。そう聞かれたことがあります。僕の答えは、こうです。

「正直、ほとんどありません」

意地悪で言っているのではありません。理由があります。不安にさせないのが、プロの仕事だと思っているからです。

お客様の不安の正体は3つ|説明不足・お伝え不足・技術不足
①と②は、言えば消えます。つまり、ほとんどの不安はこちらの怠慢です

例1|放置時間を伝えずに、その場を離れる

カラー剤を塗って、そのままどこかへ行ってしまう。お客様の頭の中では、こうなっています。

「いつ流されるんだろう」「忘れられていないかな」「あとどれくらいかかるんだろう」

これ、こう言うだけで全部消えます。

「◯分後に一度チェックに来て、◯分後に流す予定です」

例2|オレンジのカラーが、紫っぽく見える

美容師なら知っていることですが、オレンジ系のカラー剤は、塗った直後はオレンジに発色せず、紫っぽく見えることがあります。何も言わずに塗っていたら、お客様はこう思います。

「私、オレンジって言ったのに、紫になってるんだけど……」

でも、こう言っておけば、不安はゼロです。

「今は発色の途中で紫っぽく見えますが、ちゃんとオレンジを使っているので、安心してくださいね」

すごく初歩的なことです。でも、お客様にとっては知らないことだらけです。

例3|かかる時間と、値段

これも最初に伝えます。当たり前のようで、抜けがちです。聞かれてから答えるのでは遅い。

残るのは、技術不足だけ

ここまでやると、残る不安の原因は、自分の技術不足で失敗したときだけになります。だから、練習します。それしかありません。でも逆に言えば、練習以外の部分は、今日から全部潰せます。

放置は、2種類あります

① 美容師側の都合で待たせる放置。薬剤を作っている。他のお客様に入っている。準備をしている。これは、たとえ10秒でも20秒でも、必ず一言言います。

② 薬剤のための放置。これは必要な時間なので、何分かかるかを先に伝えます。同じ待ち時間でも、理由と長さが分かっていれば、不安にはなりません。

シャンプー中は、あえて聞きません

シャンプースペース
シャンプー前に聞くのは、お湯の温度だけです

ここは、僕のやり方です。正解だとは言いません。

シャンプー前に僕が聞くのは、「お湯の温度、熱くないですか」だけです。そして、先にこう伝えます。

「もし痒いところが残っている、力が強くて痛い、などがあれば、遠慮なくおっしゃってくださいね」

なぜ、途中で聞かないのか

「痒いところないですか」と聞かれて、はっきり答えられる日本人は、けっこう少ないです。

もちろん言える人もいます。でも、本当は少し痒いのに言いづらい。ちょっと痛いのに「全然大丈夫です」と言ってしまう。そういう方のほうが、たぶん多いです。

だったら、わざわざ聞くより、リラックスしてもらったほうがいい。シャンプー中に寝たい方も、けっこういます。だから、コンセプトとして伝えています。

「リラックスして、幸せな時間を過ごしていただきたいので、余計な声掛けはしません」

これは「正解」ではなく「コンセプト」です。喋りが売りの美容師さんなら、逆でいいと思います。たくさん話しかけて、それが価値になるなら、それが正解です。

大事なのは、理由をつけて何かをすることです。理由さえあれば、お客様は納得してくれます。

仕上げ前が、次の話をする場所

大理石のドレッサー
仕上げのときが、お客様のテンションがいちばん上がっている瞬間です

仕上げのときが、お客様のテンションがいちばん上がっている瞬間です。だから、ここで次の話をします。

仕上げのときに話すこと

・次回の提案(次は何をするか)
・次回予約の提案
・持ちの目安(どれくらいで、何ヶ月後くらいがいいか)
・お得なクーポンなどがあれば、その案内

タイミングとして、ここより良い場所はありません。

「仕上げ前のカウンセリング」をする

仕上げに入る前に、もう一度短く話す時間を取ります。カット中でも構いません。どこに行くか、何をするかによって、スタイリングを変えてあげる。レストランの席の話も、全部これです。

ちゃんと聞いて、意味を持たせる。ここでも同じです。

100点でも、「お直し」の一言を言う

これは、必ずやっていることです。自分の中で「今日は100点だ」「完璧かもしれない」と思っていても、あえてお伝えします。

「今、100点満点で仕上げられていると思っていますし、自信を持ってお返しします。
でも、お家に帰ってから、ここがやりづらいとか、思っていたのと違ったとか、
巻きが取れてしまった、パーマが落ちてしまった、
そういうことがあったら、気軽に言ってくださいね」

なぜ、わざわざ言うのか

お客様にとって、お直しをお願いするのは、すごくハードルが高いからです。

お客様が飲み込んでしまう理由

・言いづらい
・悪い気がする
・「気にしすぎかな」と思ってしまう
・結局、飲み込んでしまう

そして、飲み込んだ人は、次に来ません。この一言があるかないかで、言いやすさがまったく変わります。

仮に、多少うまくできていなかったとします。それでも、また来てもらって、関係性を作り直すことはできます。そのためには、お直しにしっかり対応することです。

実際の仕上がり|全部、カウンセリングで決めています

ここまで書いたことは、全部この仕上がりに直結しています。どれも、来店前のやりとりと、ズレる方向の確認から始まっています。

Before

事例3|ブリーチ毛から、グレージュへ。ブリーチ毛は色が抜けやすいので、色落ちの見え方まで先にお伝えしています Before

After

事例3|ブリーチ毛から、グレージュへ。ブリーチ毛は色が抜けやすいので、色落ちの見え方まで先にお伝えしています After

事例3|ブリーチ毛から、グレージュへ。ブリーチ毛は色が抜けやすいので、色落ちの見え方まで先にお伝えしています

Before

事例7|オレンジ系から、上品なグレージュへ(カラー矯正)。「暗くなるのは嫌」かどうかを、先に確認しています Before

After

事例7|オレンジ系から、上品なグレージュへ(カラー矯正)。「暗くなるのは嫌」かどうかを、先に確認しています After

事例7|オレンジ系から、上品なグレージュへ(カラー矯正)。「暗くなるのは嫌」かどうかを、先に確認しています

カウンセリングが苦手でも、成立します

天ヶ瀬哲平
天ヶ瀬哲平/表参道NEHAN。口数は、多いほうではありません

正直に書きます。僕は口数が多いほうではありません。接客が得意だと思ったこともありません。

それでもクチコミに「丁寧」が68件たまりました。やっているのは、一つひとつの行動に意味を持たせているだけです。

話がうまい必要はありません。むしろ話せてしまう人ほど、意味を考えずに聞いてしまいます。「この質問は、提案に変えられるか」——それだけを毎回確認すれば、口数は関係ありません。

まとめ|聞く順番と、聞いていること

カウンセリングで聞く順番|来店前から仕上げまで
やることの一つひとつに、意味を持たせる。それだけです
場面 聞くこと・すること 目的
来店前 なりたい髪を写真で共有/今の悩み/今日のメニューでできるか 当日に話が変わる事故を消す
カウンセリング 長さは数字で受け取らず、指で押さえて目で確認する 「思ってたより短い」を消す
施術前 「どちらにズレるなら、まだいいですか」 外したときの逃げ道を作っておく
施術前 理由を先に言ってから、職業を聞く 前髪・長さ・明るさの上限が決まる
施術中 放置の前に「◯分後に見に来て、◯分後に流します」 待ち時間の不安を消す
仕上げ前 この後どうするか(または巻く/巻かないの2択) スタイリングを合わせる
仕上げ 次回の提案・次回予約・持ちの目安 いちばんテンションが高い場所で次を決める
お見送り 「気になったら、気軽に言ってくださいね」 飲み込んで来なくなるのを防ぐ

よくある質問

Q. カウンセリングは、何分くらいかけるのが正解ですか?

A. 時間の長さは目的ではありません。僕は来店前に写真と悩みを共有してもらうので、席についてからは確認と微調整だけになり、結果としてカウンセリングの時間は短くなります。長く話すことより、聞いたことを提案に変えられているかのほうが大事です。

Q. 話すのが苦手でも、次回予約は取れますか?

A. 取れます。僕自身が口数の多いほうではありません。必要なのは話術ではなく、「この質問は提案に変えられるか」を毎回確認することだけです。むしろ話せてしまう人ほど、意味を考えずに聞いてしまいます。

Q. 職業を聞くと嫌がられませんか?

A. 理由を先に言えば、ほとんど嫌がられません。①なぜ聞くかを先に言う ②答えたくなければ結構ですと逃げ道を作る ③全員に聞いていますと伝える。この3つを守った聞き方で、嫌な顔をされたことはほとんどありません。

Q. お客様が「おまかせで」と言うときは、どうしていますか?

A. それでも2択を出します。「イメチェンしたいのと、今のままきれいにするのと、どちらが近いですか」。うまく言葉にできない方ほど、答えやすい形にすると変わります。自由に答えさせるより、選んでもらうほうが早いです。

Q. 「聞くことリスト」を作れば、うまくいきますか?

A. リストだけでは足りません。同じ質問でも、意味があれば仕事の質問になり、意味がなければただの詮索になります。順番より先に、その質問の答えを何に使うのかを決めてください。

Q. カウンセリングを変えたら、どれくらいで数字に出ますか?

A. 僕の場合、クチコミに出ている言葉が「丁寧」「安心」「相談」に寄っていったのは、続けた結果です。1回で変わるものではありませんが、放置時間を伝える・切る前に一度止まる、あたりは今日から変えられて、その日のうちに反応が変わります。

もっと詳しく知りたい方へ

ここに書いたのは、考え方と骨組みです。実際に何を言っているか、来店前からお見送りまでの全部の順番、そのまま口に出せる形は、noteに約2万字でまとめました。

すべての行動に、意味を持たせる。

──次回予約率ほぼ100%の美容師が、カウンセリングでやっていること
クチコミ296件の集計から、来店前・カウンセリング・施術中・仕上げ・お見送りまで、全部書いています。

noteで続きを読む(無料部分あり)

次回予約の取り方そのものについては、別のnoteに書いています。カウンセリングが土台で、次回予約が仕組みです。土台がないまま仕組みだけ入れると、押し売りになります。

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